精神病を抱えながら、なんだかんだで60歳になってしまったが、父や母、兄の援助がなかったら、ここまで生き延びてはいないし、よくやったともいえる。まるでもう少しで死ぬかのようだが、たくさんの旅もできたしたくさん音楽も聴けた。結果として、名は為していない。ただの一障害者である。援助に甘えなかったら、違う人生になっていたかもしれないが、人生は2度ない。浦和でも有数の高級住宅街に住めているのはラッキーだ。たとえ築30年のマンションとはいえ。自分の力ではないが、ある意味自分の力ともいえる。親兄弟の運というものがあったら、かなりの強運と言える。今生きていることさえ強運だ。海外での交通事故や、日本での事故も切り抜けたのは悪運がいいのだろうか。下手すると20代で死んでいた命である。守護霊というのがあるとしたら、相当強い守護霊が自分を守っているのかもしれない。十代の時の棚経で身についたのだろうか。長生きはしたくないとはいえありがたい。今も母が長生きできるようにお経を唱える時がある。仏壇はないのだが。母が死んだら小さい仏壇を買おうかなというくらいだ。